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ニューロリワーク大宮センター

段階的な環境調整とセルフケアの定着で実現した、新入社員の再休職予防支援

こんにちは。ニューロリワーク大宮センターです。 企業における復職支援で最も重要なのは、「復職できたか」ではなく「復職後に安定して働き続けられるか」ではないでしょうか。 当センターでは、復職後の定着と再休職の予防を目的にリワーク支援を行っています。生活習慣の改善やセルフケアの定着、休職要因の分析を重視した取り組みが特徴です。

本事例では、新卒入社後まもなく休職された方が、再休職を防ぐためにどのようなプロセスを経て復職に至ったのかをご紹介します。

休職の根本要因を可視化し、焦りを予防しながら復職プロセスを設計

取り組みの背景

対象の利用者の方は、新卒で入社後まもなく休職された方です。会社からの勧めをきっかけに、ニューロリワーク大宮センターの利用を開始されました。 初回アセスメントの段階では、過去に失敗経験のある業務を思い出すだけで強い緊張が生じ、息苦しさや手の震えなどの身体症状が現れる状態でした。 ご本人は約2ヶ月での早期復職を強く希望されていました。しかし、焦りから無理を重ねてしまっては、復職後の再休職リスクが高まります。 そこで私たちは、「早く復職すること」ではなく「再び休職しないこと」を支援の軸に設定し、丁寧な伴走を開始しました。

訓練の内容

① 復職に向けた土台づくり

ご本人は約2ヶ月での復職を希望されていたため、週5日のペースで訓練に取り組んでいただきました。
  • 生活習慣の見直し(ブレインフィットネスプログラム):睡眠・運動・食事などの生活リズムを整え、安定したコンディションを構築
  • 思考の癖への気づき(FITプログラム):ストレスに対する自分の思考パターンを把握し、セルフケア技術を習得
早期から再発防止プログラムに取り組み、心身の回復と同時に安定就労の基礎を整えました。

② 段階的な通勤訓練による不安の軽減

勤務地までの距離が長く、満員電車や人混みへの苦手意識が強いため、段階的な通勤訓練を設計しました。
  1. 初期:混雑の少ない時間帯を選び、最寄駅から15分程度乗車してセンターへ通所
  2. 振り返り:通所後に動悸や疲労感などの体調変化をスタッフと一緒に確認
  3. ステップアップ:体調を見極めながら、実際の通勤時間帯や乗車距離へ近づける
スモールステップで進めた結果、最終的には勤務先の最寄駅まで移動できるようになり、復職への自信を高めることができました。最終的には勤務先最寄駅まで移動できるようになり、復職後を想定した準備を進めました。

③ 企業との客観的な情報共有

復職前には、ご本人の同意のもと「実績報告書」を作成し、企業へ提出いたしました。 通所状況や訓練内容、取り組みの成果を客観的にまとめたデータは、企業や産業医の皆様が準備状況を確認するための有効な判断材料となりました。

ここがポイント

① 隠れた休職要因の特定

休職に至った背景を一緒に整理する中で、休日の過ごし方や出勤前の習慣に課題が見つかりました。 平日は満員電車を避けるため、始業の約1時間半前に会社近くのカフェへ到着する生活を送られていました。一見すると「早めに出勤する工夫」に見えますが、この過ごし方が大きなストレス要因となっていたのです。

② 「常に仕事について考えてしまう時間」の削減

カフェでの過ごし方を尋ねると、「ずっと仕事のことを考えていた」とお話しされました。通勤中・帰宅中・休日も頭から仕事が離れず、心が休まらない状態が続いていたのです。 そこで、「仕事から気持ちを離す時間を持つこと」を目標に訓練を行いました。
  • 通勤中:音楽を聴くなど意識的に気持ちを切り替える
  • 休日:ジムに通うなど、仕事以外の時間をつくる
「ストレスをゼロにする」のではなく、「仕事から離れる時間を意図的に作る」アプローチが再発防止のカギとなりました。

③ 行動変容から居住環境の見直しへ

支援を進める中で、長時間の通勤そのものが心身の大きな負担になっていることも明確になりました。 スタッフから選択肢の一つとして提案したところ、ご本人は職場近くへの転居を決断されました。通勤時間が短縮されたことで思考の悪循環が断ち切られ、生活全体の負担軽減につながりました。

成果

実用的な再発防止策の確立

限られた利用期間の中でも、復職後に一人で実践できる具体的な対策をマニュアルとして整理できました。

思考・行動・環境の総合的な改善

物事の受け止め方だけでなく、生活習慣や通勤方法まで見直すことで、再休職につながる要因を根本から対策できました。

企業と連携した安心できる復職環境の構築

実績報告書の提出により、「どのような準備をしてきたか」が客観的に証明されました。企業側も受け入れ後のイメージが持ちやすくなり、スムーズな復職決定につながりました。

企業の担当者の方へメッセージ

休職者の復職支援において、「症状が落ち着いたから復職する」という視点だけでは、再休職のリスクを十分に減らすことはできません。重要なのは、休職に至った背景にある「生活習慣」や「無意識の行動パターン」に目を向け、復職後も継続できる対策を「本人・企業・支援機関」の三者で共有することです。 ニューロリワーク大宮センターでは、復職をゴールではなくスタートと捉え、「再休職しない復職」を目指した伴走支援を行っています。休職者対応やリワーク支援についてお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。